香港で食事をする際、必ずと言ってよいほど出される普洱茶。
古いものほど珍重され価値は高くなります。
食物の脂肪を分解する力があると言われ、
日本でも烏龍茶とならんで知名度の高い中国茶です。
産地は中国雲南省で、西双版納周辺で採れる茶葉によって作られます。
普洱茶はほぐした散茶と固められた緊圧茶があります。
普洱茶=黒茶
まず緑茶を作り、その後に水分の残った茶葉を高温多湿のところに置き、酵母菌によって発酵させるという独特な製法により作られます。これを後発酵茶と呼びます。
発酵の方法によって、生プーアル茶(生産した晒青をすぐに緊圧茶に成形した後、自然で保管するなかでゆっくりと発酵、陳化させたもの)と熟プーアル茶(晒青後すぐに高温、高湿度で加速発酵させたもの)に分けられます。
ワインが年代を経て熟成され味に深みとまろやかさを増していくのと同じように、ゆっくりと自然に発酵して、熟成される生プーアル茶のほうがよいとされています。
古くなるとコクと旨味が加わり、そのことから中国茶のロマネコンティなどと呼ばれ古くなるほど価値も上がってきます。
新茶
水色は淡く黄色い。
口に含んだ渋味が強烈。
陳年
10年位のもの。水色は琥珀の様。
口に含んだ渋味はすぐ甘く変わる。
老年
20年クラス。水色は濃い紅の様。
口当たりは滑らかで唾液の分泌を促進する。
骨董茶
濃厚でしかも口当たりが滑らか。
舌底で泉湧く清々しい気分。
ただし、水色は濁りのない澄んだ紅褐色で油のような鮮やかな艶を帯びていなければならない。
新茶
陳化期間が短く、お茶の湯水は濃い。
新茶には(十分に)陳化時間が経過していない茶品があり、青臭いことがある。
陳年
2~3年以上。陳化期はまだ足りず、余韻に差がある。しかし、苦味、渋味はすでに、淡泊化して、喉越しは良い。
老茶
10年位。陳化期は十分。水性は厚く、茶質は良い。甘い余韻と唾液分泌の促進度合いは生茶のほうが強い。
プーアル茶には17種類のアミノ酸組成成分が含まれ、ビタミン類や繊維質も多く含まれています。
漢方薬・薬学書の原点である中国の「本草綱目」の中に解熱・暑気払い・消化促進・解毒・肥満解消・利尿・便通・去痰・発汗・咳止・唾液分泌・精力増強などの効果が記載されています。
事実私自身も4年強愛飲して肥満解消・利尿作用便通作用で痛風予防・胃腸が強化され牛乳が飲め・精力増強などを体感しています。
しかし、ダイエットを含めてそのメカニズムに関して解明されてはいません。
特定の成分が、特定の作用をするものではなく、全体の栄養成分が体質を正常化させる力があると言えるでしょう。
あくまでもお茶で、薬ではありません。
普洱茶は緑茶やウーロン茶と違い、空気を遮断する必要がありません。風通しのよい乾燥した環境で、様々な異常なにおいのつかないところに、陶磁器のいれものに入れて保管するとよいと言われています。
緊茶は使う1~2週間前に包装を解いて通気させます。そうすることにより、すえた臭いは退去し、変わって進入してきた新しい空気を使い発酵(熟成)します。使うだけ小分けにしたら、再び包装して陶磁器の入れ物にいれて安置します。
お茶を淹れる時は、1~2週間前に包装を解き小分けして保管しておいた茶葉を、急須容積の五分の一程度の量を入れてください。
熱湯を注ぎ入れ、茶葉がほぐれたらすかさず捨てます。(これを洗茶と呼びます、洗いすぎると旨味が出てしまいますので注意してください。)
再び熱湯を注ぎ入れますが、プーアル茶葉は“出”がとてもよいので、蒸らし時間はとても短いです。
餅、沱茶の蒸らし時間も短いですが、プーアル散茶とは同じではありません。
お茶の濃淡は個人の嗜好に依存するものですが、誤ってあまりにも濃いお茶を淹れると、口に入れられる代物ではなくなりますのでご注意を。
プーアル茶品の“生と熟”、陳化期の長短、茶性の強弱により、茶葉の使用量および蒸らし時間を調節して、「口に合う」濃度を狙えるように習慣付けてください。
ご注文はこちら↓